沖縄の道路は、スコールのような激しい雨や高湿度によって、晴天時とはまったく異なる走行環境になります。特に中古車を購入する場合、「雨の日にどれだけ安全に走れるか」を確認しておくことが重要です。
この記事では、沖縄特有の気候を踏まえた安全運転のための実践チェックポイントを解説します。
1. 雨の日の事故は晴れの日の約2.5倍
警察庁の交通統計によると、雨天時の交通事故発生率は晴天時の約2.5倍に上ります。
特に沖縄は年間降水日数が約120日と全国でも多く、路面の滑りやすさや視界不良による事故が起きやすい地域です。
| 項目 | 全国平均 | 沖縄県 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 年間降水日数 | 約100日 | 約120日 | 湿度80%超の日も多い |
| 雨天時事故発生率 | 晴天の約2.5倍 | 晴天の約3倍 | 視界不良・スリップが主因 |
2. まず確認したい「タイヤ溝」と「空気圧」
雨天時のスリップを防ぐために、最も重要なのがタイヤの状態です。
中古車購入時には必ず「タイヤ残り溝」と「製造年週」をチェックしましょう。
| チェック項目 | 理想値 | 注意レベル | 危険レベル |
|---|---|---|---|
| 溝の深さ | 5mm以上 | 3mm以下 | 1.6mm以下(車検不適合) |
| 製造年数 | 3年以内 | 4〜5年 | 6年以上(ゴム劣化) |
| 空気圧 | 指定値±10%以内 | ±15% | ±20%以上 |
沖縄の強い日差しや高温でゴムが劣化しやすく、溝が残っていても硬化して滑るケースもあるため注意が必要です。
3. ワイパーと撥水性ガラスの確認
「視界の確保」は、雨の日運転で最も大事なポイントです。
中古車を選ぶ際には、ワイパーブレードの劣化やガラスの撥水コーティング状態をチェックしておきましょう。
| 項目 | 点検ポイント | 備考 |
|---|---|---|
| ワイパー | 拭きムラ・異音がないか | 1年に1回交換が目安 |
| 撥水コート | 水弾きの持続性 | 施工後3〜6か月で効果低下 |
| デフロスター | 曇り除去の効き | 湿度の高い沖縄では重要 |
特にリアガラスの曇り止め機能(熱線)は、梅雨時や夜間の安全性を左右します。
4. 雨漏れチェックは中古車の基本
沖縄では台風や強い雨にさらされる機会が多いため、雨漏れが中古車トラブルの上位に入ります。
試乗時に以下のポイントを確認しましょう。
- 天井やドア内側のシミやカビ臭
- トランク内やフロアマット下の湿気
- ゴムパッキンのひび割れ・硬化
また、ルーフモールやバックドアの水抜き穴の詰まりも要注意です。
これらは見落としがちな箇所ですが、後々カビや電装トラブルにつながることがあります。

5. 沖縄特有の「塩害+雨」で起きるサビリスク
雨と塩風が組み合わさることで、車体下部やブレーキ周りのサビが急速に進行します。
特に梅雨明け後の潮風を含んだ雨が錆を加速させるため、
下回り防錆塗装やアンダーコートの施工が強く推奨されます。
| 項目 | 必要度 | 費用目安(沖縄相場) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 下回り防錆塗装 | ◎ | 10,000〜20,000円 | 新車・中古車どちらも有効 |
| アンダーコート | ◎ | 15,000〜30,000円 | 海沿い地域では必須 |
| 定期洗浄(下部) | ○ | 月1回程度 | 雨後・潮風後に実施推奨 |
6. まとめ:雨に強い中古車選びが安全の第一歩
沖縄のような高湿・多雨の地域では、
「晴れの日だけの試乗評価」では不十分です。
中古車を購入するときは、以下の3つを意識するだけで安全性が大きく変わります。
- タイヤとワイパーの状態を必ず確認する
- 雨漏れ・サビ防止対策をセットで行う
- 撥水コートや曇り止めで視界を守る


