最初に結論です。沖縄で中古車を本土から取り寄せる方法は、車種と状態がはっきり決まっている人には有利ですが、輸送費と納期を正しく計算できないと総額が逆転します。島内在庫と総額で比べ、輸送費を装備サービスや値下げに置き換えられるかまで含めて判断するのが正解です。
目次
取り寄せの費用内訳を可視化
五年落ちコンパクトの一般的な目安。個体や港、時期で変動
費用項目 | 目安金額 | メモ |
---|---|---|
フェリー海送 | 2.0〜3.5万円 | 混雑期は上振れ |
本土側陸送 会場→港 | 0.7〜1.5万円 | 距離で増減 |
島内陸送 港→ヤード | 0.5〜1.0万円 | 地域差あり |
通関 港湾諸費用 | 0.3〜0.8万円 | 書類代含む |
名義変更 登録代行 | 1.0〜2.0万円 | 自分で行えば節約可 |
車庫証明 申請費用 | 0.3〜0.6万円 | 県警の手数料と貼付代等 |
予備検査や整備調整 | 0.5〜2.0万円 | 状態次第で変動 |
合計の目安 | 5.3〜11.4万円 | 季節と距離で差 |
公的費用の考え方
- 自動車税の月割は取得月から年度末までの月割精算
- 重量税や自賠責は車検残と次回更新で負担タイミングが変わる
- これらは全国で枠組みが共通です
リードタイムの現実
工程 | 目安日数 | ポイント |
---|---|---|
仕入れ確定〜本土港搬入 | 1〜3日 | 陸送手配の早さが鍵 |
海上輸送 | 2〜3日 | 便数と天候の影響あり |
通関〜島内ヤード搬入 | 1日 | 書類不備は遅延要因 |
点検 整備 仕上げ | 2〜4日 | 下回り確認は必須 |
店頭掲載〜納車整備 | 1〜2日 | 追加整備があれば延長 |
合計 | 7〜14日 | 台風時期は余裕を持つ |
島内在庫と総額で比較 逆転ポイント
項目 | 島内在庫 | 本土取り寄せ |
---|---|---|
本体価格 | 100万円 | 95万円 |
輸送関連費 | 0円 | 7万円 |
納車前防錆 | 2万円 | 2万円 |
追加整備 | 1万円 | 1万円 |
二年間の総額 | 103万円 | 105万円 |
本体が安くても、輸送費で逆転する例は珍しくありません。ここで装備サービスや保証延長に置き換えられるかが勝負です。
取り寄せが向くケース 向かないケース
観点 | 向く | 向かない |
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車種 指定 | 希少グレードや色にこだわる | 汎用的で在庫が多い |
状態重視 | 低サビ地域の履歴を狙う | 状態より即納を優先 |
納期 | 1〜2週間待てる | 今週中に必要 |
交渉スタイル | 装備や保証で総額調整が得意 | 値下げ一点突破 |
交渉で使える現実的フレーズ
- 取り寄せの海送や港湾費の合計見積を明細で提示してください
- 輸送費分の値下げがむずかしければ、ドラレコとETCまたは防錆施工で総額の調整をお願いします
- 車検残と自動車税の月割を含めた総額で、島内在庫との比較表をください
- 下回りのサブフレーム ブレーキパイプ マフラー吊り部の写真を本土側で確保したいです
キーワードは 値下げ より 総額 防錆 保証 です。数字の根拠を添えると通りやすくなります。
現場で役立つチェックシート

- 本土側で下回り写真6点 下回り全景 サブフレーム左右 ブレーキパイプ継ぎ目 マフラー吊り部
- 整備記録簿の写しとアンダーコート施工歴
- タイヤ残溝と製造年週 四年超は交換前提
- 車検残の有無と登録スケジュール
- 自分で申請する場合の車庫証明の準備物
体験ベースの学び
- 本土取り寄せで低サビ地域の個体を選んだAさんは、輸送費約7万円を防錆施工と保証延長に振り替え、三年後の買取でサビ減点なし。島内在庫より総額でプラスになりました。
- 一方、本体の安さだけで取り寄せたBさんは、輸送費と時期の遅延で総額が逆転。納車後にタイヤとバッテリー交換で約5万円の追加となり、値下げ分を上回りました。
まとめ
本土取り寄せは数字で段取りすれば強い味方です。輸送費を見える化し、装備 防錆 保証で総額を最適化する。これだけで、島内在庫と公平に比較でき、買取にも強い一台を選べます。必要でしたら、候補車で輸送費込み総額シートと下回り写真チェックリストをすぐ作成します。