「何を基準に中古車を選べばいいのか、正直よくわからない」
そんな声をよく耳にします。
じつはこれ、過去の自分にもそっくりそのまま言いたいセリフです。
中古車は“安い買い物”ではありません。だからこそ、最初にどこを見れば損をしないか、それを知っているかどうかが大きな分かれ道になります。
今回は、プロの目線で「まずチェックすべきポイント」を厳選してご紹介します。この記事を読んだあと、あなたの中古車選びは一段レベルアップするはずです。
1. ボンネットを開けて“汚れ方”を見る
エンジンルームに手を入れるのはちょっと勇気がいるかもしれません。
でも、パッと見ただけでわかることがたくさんあります。
・オイルにじみがないか
・冷却水(ラジエーター)周りが汚れていないか
・バッテリー端子に白い粉がついていないか
これらは、整備状況や乗られ方が透けて見えるポイント。
とくにバッテリー周りの腐食は放置すると高額修理に直結します。
2. タイヤの溝と“ヒビ割れ”に注目!
タイヤは「消耗品」。けれど、だからといって見逃していいわけではありません。
・残り溝は4mm以上あるか
・サイドウォールにヒビが入っていないか
・製造年週(4桁の数字)が3年以内か
新品タイヤ1本で1万円以上。4本交換となれば軽く5万円の出費です。
購入前に見るだけで、「買ってすぐ交換」という損を回避できます。
3. シート・内装は“におい”もチェック!
クルマに乗った瞬間に感じる、あの「におい」。
これ、意外と見落としがちですが、とても重要な判断材料です。
・タバコ臭やペット臭が残っていないか
・天井やフロアにシミがないか
・シートのヘタリや破れがないか
においは消すのが難しいため、査定でも大きなマイナス要因になります。
気になるようであれば、内装クリーニング込みでの「値下げ交渉」もアリです。
4. ドアやボンネットの“チリ”のズレ

ドアとボディの隙間(=チリ)を見てみてください。
もし、左右で大きくズレていたら、それは事故歴の可能性もあります。
・ドアの開閉音に違和感がないか
・ボンネットが片側だけ浮いていないか
・トランクがきれいに閉まるか
見た目では「修復歴なし」でも、実際には板金修理された車はたくさん存在します。
違和感を感じたら、販売員にしっかり確認を。
5. 車検証・整備記録簿を見る
最後は書類チェックです。とくに整備記録簿は、前オーナーの“車への愛”を感じる書類です。
・定期点検が毎年記録されているか
・前回のオイル交換はいつか
・どこの工場で整備されたか
「記録がない=整備されていない」ではありませんが、あるに越したことはありません。
整備履歴が明確な車ほど、購入後のトラブルも少ない傾向にあります。
まとめ:失敗しない1台の選び方を知るだけで人生は変わる
中古車選びで大切なのは、「安く買う」ことよりも「損しないこと」。
どれだけ安くても、あとから修理費がかかってしまえば本末転倒です。
今日紹介したチェックポイントは、どれも難しいものではありません。
少しだけ目線を変えて見ることで、クルマの“本当の状態”が見えてくるようになります。
中古車は一点モノ。だからこそ、じっくり確かめて、納得の1台を手にしてほしいと願っています。